
電気主任技術者2種を活かしたいなら選任?外部委託?実務経験は選任に必要?電験転職のちょっとした疑問を解消!【電験転職情報】
- 転職×電験
- 2025.02.04
電気主任技術者の資格を活かした転職活動をしている方からこのような質問があります。
選任と外部委託のどちらにしようか考えていますが、選任になるには実務経験が必要なんですよね?

外部委託の働き方に興味があります。
今は3種取得済みで2種を勉強中です。
2種を活かせる外部委託はありますか?

これ、両方とも間違った解釈をされています。
・電気主任技術者2種を活かせるのは、選任か外部委託か、それとも両方?
・実務経験を必要とするのは、選任か外部委託か、それとも両方?
この見極めを上手く行う必要がありますね。
今回は電気主任技術者2種と実務経験について、選任と外部委託のどちらの働き方で必要かを簡単に解説していきます。
ここを間違って解釈してしまうと、転職後に後悔してしまう可能性がでますのでご注意ください。
それを知った上で、適切な転職活動を行っていただけたらと思います!
★この記事で分かること★
✅電気主任技術者2種を活かせる働き方
✅実務経験を活かせる働き方
選任と外部委託の違い
・電気主任技術者2種を活かせるのは、選任か外部委託か?
・実務経験を必要とするのは、選任か外部委託か?
この2つを理解するために、改めて選任における電気主任技術者3種、2種、1種の違いと外部委託承認制度を考えてみると分かりやすくなります。
電気主任技術者の種類
まず、高圧以上の事業用電気工作物がある施設では、その工事、維持及び運用に関する保安の監督をするために、電気主任技術者を選任しなければならないですね。
ただ以下の表のように、電気主任技術者3種、2種、1種の種類ごと保安監督できる電気工作物の違いがあります。
保安監督できる電気工作物 | 対象施設の例 | |
3種 | 電圧5万V未満の事業用電気工作物 (かつ出力5,000Kw未満の発電所) | 工場、ビル、コンビニ、 小規模太陽光発電設備 |
2種 | 電圧17万V未満の事業用電気工作物 | 大規模工場、大規模ビル、発電所、 変電所、中規模の太陽光発電設備 |
1種 | すべての事業用電気工作物 | 大規模変電所、大型発電所 |
ちなみに時々「3種は高圧6600Vの電気工作物しか保安できないと思っていた」という方もいらっしゃりますが、3種は2万V受電以上の特高の現場でも5万V未満であれば選任を行うことができます。
そして2種は17万V未満であれば選任を行うことができます。
また選任としてはそれ以外に条件はありません。
実務経験は必要とはしないのです。。
ですので、選任は「2種以上の資格の活用も可能(実務経験は必要なし)」となります。
外部委託承認制度について
一方、外部委託での働き方は外部委託承認制度で提示される一定の要件を満たす必要があります。
以下にその特徴をまとめてみます。
外部委託 | |
管理できる設備の規模 | 自家用電気工作物は高圧(交流7000V)以下の設備 太陽光発電設備5,000kW未満 それ以外の発電設備は2,000kW未満 |
常駐/非常駐 | 非常駐 |
設備数 | 換算値が33点未満であれば複数設備の管理可 |
業務 | 保安管理業務 |
条件 | ・電気主任技術者免状取得者 ・一定の実務経験(3種は5年、2種は4年、1種は3年) ・その他条件あり |
通常、電気主任技術者は選任であれば常駐をする必要があるのですが、外部委託は高圧の自家用電気工作物に限り、常駐しなくてもよくなります。
ただそのかわりの条件として、電気主任技術者免状に加えて実務経験(経済産業省に申請するための実務経験となります。詳しくはこちら)も必要となります。
このことから、外部委託は「3種と実務経験が必要」だということが分かります。
▼選任と外部委託について
より詳しく知りたい方はこちら!▼
電気主任技術者の選任形態から外部委託制度の
詳細まで丸わかり!【電験転職情報④】
結局、まとめると!?
まとめますと、
■選任
現場によって3種、2種、1種が必要(※1)
■外部委託
3種+実務経験(※2)
※1 通常1種を必要とする現場はあまりありません
※2 経済産業省に申請するための実務経験。詳しくはこちら
といった内容になります。
そこを踏まえて、初めの質問を回答してみます。
現在選任と外部委託でどちらにしようか考えています。
選任になるには実務経験が必要なんですよね?


選任になるのは経済産業省に申請する実務経験は必要ありません。
もちろん、選任としてのスキルがあった方が良いことは間違いありませんが!
外部委託の働き方に興味があって、今3種取得していて2種を勉強中です。
2種を活かせる外部委託はありますか?


2種を活かせる現場は外部委託ではありません。
2種をお持ちであれば外部委託で担当になるための実務経験年数は4年でいいとなっておりますが、現在は保安管理業務講習を受ければ一律3年の実務経験で大丈夫です。
2種を活かしたいのであれば、電圧5万V~17万V未満の電気工作物を設置している企業さんで選任として働くのが良いですね!
それではこの知識を活かして、電験転職活動を行っていただけたらと。
そして、ぜひ希望に合った働き方の方に進んでみてください!
最後に電験転職サポートのお知らせ!
ミズノワでは電験転職サポートを行っているので、ご相談を希望される方はぜひご連絡ください!
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【著者情報】

電気主任技術者メディア編集部
電験や実務など、「電気主任技術者」にまつわる情報に特化したメディアコンテンツ制作集団。
電気主任技術者専門の転職エージェント株式会社ミズノワが運営する「電気通信ピカリ」内の記事を執筆・発信中。
転職エージェントとして、求人案内総掲載数240件以上、求職者様の総ご相談者数1,500名を超える実績を持つミズノワ監修のもと、分かりやすくて面白いメディア運営を進めております。