外部委託で保安業務従事者・電気管理技術者として働くために必要な実務経験と電験転職・独立の流れを解説! | 電気主任技術者(電験)専門の職業紹介エージェント

ミズノワの電気通信 ピカリ!

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外部委託で保安業務従事者・電気管理技術者として働くために必要な実務経験と電験転職・独立の流れを解説!

  • 転職×電験
  • 2024.05.28

電気主任技術者の働き方の中で、外部委託にご興味を持たれた方。

その中でも保安業務従事者と電気管理技術者の2種類に大きく分かれることはご存じでしょうか。

また、実際に保安業務従事者・電気管理技術者になるための要件として実務経験が必要です。

そして、折角実務経験を積んだ後に失敗しないように、転職・独立の仕方にもコツがあります。

★この記事を見て分かること★

✅保安業務従事者と電気管理技術者の違い
✅保安業務従事者と電気管理技術者になるための実務経験について
✅保安業務従事者と電気管理技術者になるための流れ



外部委託で働くための流れまで詳しく知っていただけたらと思います!

1|保安業務従事者や電気管理技術者とは

保安業務従事者や電気管理技術者は、電気主任技術者の資格を活かし、外部委託承認制度に基づいて働く技術者のことを指します。

その中でも電気保安法人で働く社員が保安業務従事者(担当になった場合は保安業務担当者)となり、個人事業主として働く場合は電気管理技術者と呼ばれています。

保安業務従事者
⇒電気保安法人で保安業務に携わる「社員

電気管理技術者
⇒「個人事業主」として保安業務を行う



▼外部委託承認について詳しく知りたい方はこちらをチェック!▼

電気主任技術者の選任形態から外部委託制度の詳細まで丸わかり!





2|外部委託の細かな4つの区分

保安業務従事者と電気管理技術者を細かく分けると全部で4区分になります。
自分がどんな働き方をしていきたいかを考える参考にしてみてください。

外部委託の働き方 細かな4つの区分

【ア】保安業務従事者1
一般財団法人○○電気保安協会で社員として働く

【イ】保安業務従事者2
○○電気保安法人などで社員として働く

【ウ】電気管理技術者1
○○電気管理技術者協会に所属

【エ】電気管理技術者2
電気管理技術者を取りまとめる法人に所属





2-1 【ア】保安業務従事者1 

一般財団法人○○電気保安協会で社員として働く

1つ目の働き方は、保安業務従事者として、各地域にある一般財団法人○○電気保安協会で働く方法です。

この電気保安協会は各地域にあり、全部で10個の保安協会が活動を続けています。

ピカリさん
ピカリさん

全国の保安協会を紹介するので、気になる地域の保安協会ホームページをぜひチェックしてみてくださいね!

北海道電気保安協会
東北電気保安協会
関東電気保安協会
北陸電気保安協会
中部電気保安協会
関西電気保安協会
中国電気保安協会
四国電気保安協会
九州電気保安協会
沖縄電気保安協会


引用:電気保安協会全国連絡会



各地域の一般財団法人○○電気保安協会は、地域管轄内の技術者の数や顧客件数が一番多いのが大きな特徴です。

テレビCMで見かける機会が多く知名度や安定性もあり、組織体制がきっちり確立されています。

また、点検業務で使う点検道具や社用車は基本貸与され、研修体制もしっかりしています。



2-2 【イ】保安業務従事者2

○○電気保安法人などで社員として働く

一般財団法人とは異なる、その他の法人が立ち上げた電気保安法人もあります。

元々は、保安協会がすべての保安業務を担っていました。

しかし、2004年の電気事業法施行規則改正によって、一定の要件を満たす企業が保安法人として参入できるようになったという経緯があります。

電気保安法人によって規模や働き方、組織構成はさまざまですが、点検道具や社用車は基本的には貸与の場合がほとんどです。

保安協会さんほど組織化されていない法人であれば、柔軟に現場の声を取り上げて組織がより良く変わっていく場合もあります。

最近では、電気保安法人を新しく立ち上げようとしている電気工事会社や太陽光のO&M会社が増えてきています

スタートアップの電気保安法人はマネジメントポジションとしても求められるため、給与が比較的高い傾向があり、転職での会社選びにおいてはそういった部分もチェックしておきたいところですね。

ピカリさん
ピカリさん

ここまでは、保安業務従事者としての働き方を紹介してきました。
続いては、電気管理技術者としての働き方を紹介します。





2-3 【ウ】電気管理技術者1

○○電気管理技術者協会に所属

電気管理技術者としては、○○電気管理技術者協会に所属するというのが働き方の一つです。

電気管理技術者協会は地域ごとにあり代表的な協会は以下となります。

北海道電気管理技術者協会
東北電気管理技術者協会
東京電気管理技術者協会
中部電気管理技術者協会
北陸電気管理技術者協会
関西電気管理技術者協会
中国電気管理技術者協会
四国電気管理技術者協会
九州電気管理技術者協会


参考:電気管理技術者協会の概要|全国電気管理技術者協会連合会



地域によっては複数の技術者協会がある場合もあります。

この働き方は「個人事業主」として活動していくので、基本的に点検先に直行直帰で通うための自家用車や、点検道具などはご自身で購入しなければなりません

さらに、緊急対応もご自身で行う必要があります。

技術者協会に入りたての頃は0からのスタートとなり、そこから引継ぎにより案件を譲り受けるため、他の働き方よりもコミュニケーション能力や人との繋がりを広げる能力も必要です

それとどれくらい案件をいつ譲り渡して頂くことができるのかもあるので、独立するタイミングなど気を付けないといけません。

技術者協会の説明会などに参加して情報を事前にとるのが重要となります。

ピカリさん
ピカリさん

技術者協会の先輩から案件を引き継ぐ場合が多いですが、ご自身でホームページを立ち上げたり、営業をかけたりして案件を獲得している方もいらっしゃいます。
案件をどう獲得できるかが大きなポイントですね。

個人の責任は大きいものの、ある程度の案件数を獲得すれば高い収入となるのがこの区分です。



2-4 【エ】電気管理技術者2

電気管理技術者を取りまとめる法人に所属

電気管理技術者協会のように、電気管理技術者の取りまとめを行っている法人があります。

このような法人に電気管理技術者として所属するという働き方も選択肢の一つです。

技術者協会に所属する場合と大きく異なるのは、案件の獲得は法人側が行ってくれるため、技術者としての業務に専念できるという点が大きなメリットです。

ただ、個人事業主として働くには変わりないため、法人に所属する場合でも基本的に自家用車や点検道具は自分で用意する必要があります。(貸与できる法人もあり)

また、緊急時における緊急体制は法人によりさまざまなため、所属する法人のルールを確認することが大切です。



3|必要な資格と実務経験

4つの区分が分かってきたところで、次は保安業務従事者や電気管理技術者として働くために必要な所有資格や実務経験について見ていきましょう。



3-1 保安業務従事者・電気管理技術者になるためには?

保安業務従事者・電気管理技術者になるためには、電気主任技術者の免状と実務経験年数が必要です。

ただし、「保安管理業務講習」を受講することで、実務経験年数の短縮が可能になります。

免状の種類実務経験年数
第一種電気主任技術者3年
第二種電気主任技術者4年 講習受講の場合は3年(1年短縮)
第三種電気主任技術者5年 講習受講の場合は3年(2年短縮)


なお、実務経験のカウントの仕方として、免状取得前にも実務経験があれば、それまでの年数は1/2でカウントすることができます

取得前の実務経験年数×1/2+取得後の実務経験年数」が該当の年数を越えれば、条件をクリアすることができるのです。



3-2 実務経験として認められる業務内容

実務経験となる業務内容は「電圧500V以上の電気工作物の工事、維持又は運用業務及びこれらの業務を監督指導する業務」です。


▼実務経験について詳しくはこちら!▼

電気主任技術者の認定取得の方法 ~認定校・実務経験・流れについて詳しく解説!~



働き方の一例をあげると、選任現場で選任として(もしくはその下で)電気主任技術者業務を行う、あるいは電気保安法人の中で言えば保安業務従事者の下で電気主任技術者業務を行うことで実務経験を積むことができます。



4|実務経験の証明に必要な実務経歴証明書

実務経験を証明するためには自分で実務経験に当たる業務内容を記載した実務経歴証明書を作成し、勤務先の代表印などを頂く必要が出てきます。

ただ、実務経歴証明書は認定取得よりは簡単な記載内容になります。

※ 以前は地域によって違っていたのが2024年4月1日より基本的な内容は統一されました。

また、実務経験を積む際に実務経歴証明書の証明をするためには

・勤務先の代表印が頂けるのか
・委託管理や工事の場合は設置者の代表印、もしくは契約書などの写しが頂けるのか
【必要な場合のみ】



を事前に確認しないといけません。(工事の場合は工事工程表など添付資料も必要)

これがもらえないと実務経歴証明書の証明をすることができなくなりますので…

証明に関しても詳しくは以下リンク先をご確認ください。

▼記入例についてはこちらでチェック!▼

電気保安業界の人材不足解消のための実務経歴証明書…
どこの情報を元に書いたらいい?
~電気主任技術者2種・3種 電気管理技術者・保安業務従事者を目指す方向け~【※短縮講習情報も追記】





5|実務経験を積んでからの流れ

それでは、ここからは選任現場で実務経験を積んだ方が、保安業務従事者や電気管理技術者といった外部委託の働き方に進路を変える場合の流れをお伝えいたします。

このような進路を進むにあたって先ほどの「実務経歴証明書」がやはり大きくかかわってきます。

この書類の作成や用意について、しっかりと手順を踏まないと今までの選任現場での努力が水の泡に…という悲しいことになりかねません。

実務経験を積んでからの転職・独立は計画をもって進めることが非常に大切なので、ここから具体的な転職・独立までの流れを解説していきます。



5-1 ①転職・独立後の所属先を決める

まずは、電気保安法人に転職して保安業務従事者として働くのか、独立して電気管理技術者として働くのかを決めましょう。

外部委託の働き方は先にお伝えした4つの区分に分かれます。

区分保安業務従事者1保安業務従事者2電気管理技術者1電気管理技術者2
会社の種類一般財団法人○○保安協会電気保安法人○○電気管理技術者協会技術者を取りまとめる法人
雇用形態正社員など正社員など個人事業主個人事業主
年収300万円~700万円300万円~700万円0~1000万円以上0~600万円以上
点検道具
・車
貸与貸与の場合がほとんど個人購入貸与の場合あり
直行直帰基本なし基本なし直行直帰直行直帰
緊急対応会社対応の場合あり会社対応の場合あり自分で対応会社対応の場合あり



この4つの区分は、それぞれ特徴が異なります。

まずは、自分がどんな働き方をしていきたいのかを確認していきましょう。

「それぞれの違いについてもっと詳しく知りたい!」
「相談に乗ってもらいたい!」


という方は、ミズノワにお気軽にお問い合わせくださいね。

電験を活用した転職のご相談





5-2 ②実務経歴証明書のチェックを進める

どんな働き方を目指すか決まったら、実務経歴証明書の作成・チェックを進めていきます。

実務経歴証明書の記載内容のチェックは、提出する地域の経済産業省の情報を見て行いましょう

ピカリさん
ピカリさん

提出する地域によって実務経歴証明書の記載内容は異なることがあるからでしたね。
公式の情報をしっかり確認するのが大事です。

チェック項目で最も大事なのが、自社の押印がもらえるかどうか

実務経歴証明書には、自身が勤務している企業の代表印の押印が必要です。

押印をもらえなかったらそもそも実務経歴の証明ができなくなってしまうため、一番に確認しておきたい内容です。

今までに退職された方で押印の実績があるのかを確認が取れれば一番ですね。

また、自社が設備の設置者ではないケースでは、自社の他に設置者の代表印か契約書の写し等が求められます

それ以外にも、組織図や場合によっては保安規程・単線結線図などもご用意頂く必要もありますので、事前に準備を進めておきましょう。

ピカリさん
ピカリさん

この段階で、確認が取れたら転職したい電気保安法人さんや所属したい技術者協会さん等に連絡をとっていきましょう!





5-3 ③勤務先に連絡し、経済産業省のチェックを受ける

実務経歴証明書は、最終的には経済産業省に申請する必要があります。

ただ、経済産業省への申請は、自身の転職・独立後に所属する予定の法人や協会を一度通すことが多いです。

そのため、実務経歴証明書が完成したら、所属予定の電気保安法人または技術者協会に、一度どう提出したらよいか確認してみてください

法人さんによっては実務経歴証明書のフォーマットを所有している場合もまれにありますので事前に確認しておきましょう。

また地域によっては「個人で確認を取ってください」と言われる場合もあります。

そのときは、個人で直接提出先の経済産業省まで連絡しましょう。

また、実務経歴証明書と同時に、先ほどの他の提出書類も必要になります。

あわせて必要な書類をきちんと揃えましょう。

ピカリさん
ピカリさん

実務経歴証明書の申請が、最近厳しめになっている感じがあるんです…。
この書類は、何度もやり取りをしてやっとOKが出るケースが多いということを覚えておいてください!





5-4 ④実務経歴証明書が完成したら勤務先から押印をもらう

ついに、実務経歴証明書のチェックが終わって経済産業省の担当の方からOKが出たら、このタイミングで実務経験を積んでいた勤務先から押印をもらいます

実務経歴証明書のポイントは、ここまでの確認が終わる前に押印をもらうのではなく、実務経歴証明書の修正が完成した段階で押印をもらうという点です。

押印までもらったらこれから所属する法人・協会経由で経済産業省に提出します。

その時には追加で、保安業務従事者であれば所属する先の「雇用契約書」などを、電気管理技術者であれば、「機械器具保有状況届出書」や「他に職業を有していないことの説明書」などの申請書類も必要となるので所属先と相談をして準備をしてください。

電気管理技術者になる場合の方がもちろん必要な申請書類は多くなっていきます。

こちらの申請書類を用意するのも大変なので、電気管理技術者の場合は特に以下リンク先も参考に見ておくのが良いですね

保安業務従事者を登録する際に必要な書類

電気管理技術者(個人)用の申請書類



その申請が通ると、無事保安業務従事者・電気管理技術者の申請が完了する、という流れとなります。

ピカリさん
ピカリさん

注意したい点は、選任で働いていた会社さんが押印の手続きをスムーズに行えない場合です。
在職中には一度押印したにも関わらず、退職時には押さないなどの事例もあります。
これから転職・独立を目指す方は、退職前に書類等の準備を進め、押印してもらう機会を確実に活かせるかが大事になってきます。





5-5 未経験の方は外部委託に進める!?進めない!?

ここで、

電気主任技術者の資格はもっているけれど、実務経験がない…

という方は直接外部委託の働き方に進むことはできないのでしょうか!?

まず、電気管理技術者としては働くことはできません

電気管理技術者になるためには実務経験が必ず必要だからです。

ただし、電気保安法人では、教育枠として未経験の方を採用する場合もあります

全国的に見て多くはないのですが、電気保安協会さんやその他の電気保安法人で採用を行っています。

保安業務従事者の下で働いて、実務経験をつみ、その法人さんでそのまま保安業務従事者となり、活躍していくという流れです。

採用枠は数がかなり限りがあり、年齢もできるだけお若い方を求められており、独立を考えられている方は応募お断りが基本となっていますが、その条件をクリアできれば、採用の可能性はあります。

未経験でも外部委託で働ける求人案内はこちら!



6|実務経験を積んだらミズノワへ!

今回は、実務経験を積んだ後の転職・独立先について、4つの働き方を紹介してきました。

電気保安業界の規則は非常に細かく、中にはややこしい内容も多くあります。

人それぞれ、どんな働き方をしたいかという希望も異なります。

今回紹介した実務経験後の働き方について、ミズノワの転職サービスでは、より詳細にお伝えさせていただきます

過去の事例を紹介しながら、実際の保安業界はどのようなものなのかを丁寧にご案内いたします。

もちろん、実務経験に関するご相談からでも構いません。

一人ひとりのニーズと個性にあった場所を、ミズノワがご案内させていただきます。

転職・独立、実務経験について不安や悩みを抱えている方は、電気主任技術者専門の職業紹介エージェント「ミズノワ」を頼ってみてくださいね!

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【著者情報】

電気主任技術者メディア編集部

電験や実務など、電気主任技術者にまつわる情報に特化したメディアコンテンツ制作集団。

電気主任技術者専門の転職エージェント株式会社ミズノワが運営する「電気通信ピカリ」内の記事を執筆・発信中。

転職エージェントとして、求人案内総掲載数240件以上、求職者様の総ご相談者数1,500名を超える実績を持つスタッフ監修のもと、分かりやすくて面白いメディア運営を進めております。



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