
電気主任技術者に必要なのは「法律」!?悔しさを原動力に行政書士となったあきら博士の経歴に迫る! 【カフェジカ講師紹介】
- 講師紹介
- 2025.01.21
~電気主任技術者を応援する奇跡の空間「カフェジカ」
どんなメンバーで構成をされるのか、その全貌に迫る!~
カフェジカといえば、解答速報!
だけではなく、他にも講習会やイベントなどの多岐に渡る活動を行っております。
中でも毎週土曜日のオープン日やイベントは、電気に関わる皆さまに楽しんでいただけているコンテンツの一つ。
今回改めて、カフェジカ講師として活躍する「あきら博士」へインタビューさせていただくことになりました!
「カフェジカってどんな人がいるの?」
「どんな人に教えてもらえるのか不安…」
この記事を読めば、講師がどのような想いでカフェジカに来ているのかを垣間見ることができるはずです!
カフェジカに興味があるけど来店する勇気が出ない方、ぜひカフェジカ講師がどんな人柄なのか、見てみてくださいね。
✅今回の主役
カフェジカ行政書士代表、講師としても活動してくださっているあきら博士

あきら博士の経歴
大手保安法人で30年ほど保安管理業務を担当した後、カフェジカ行政書士の代表兼カフェジカ講師を務められているあきら博士。
保安法人に務めていたあきら博士と株式会社ミズノワ代表水島さんとの出会い。
それは、大阪で偶然開催された、電気主任技術者の集いでした。
当時クラウドファンディングをしていた水島さんが交流の場として参加した集いでお二人は出会ったそう。

最初、ちょーっと胡散臭いな思いましたよ(笑)
でも、水島さんが事務所(現カフェジカ)に高圧受電設備のキュービクルを置いたとかいうので「この人ガチやな」と。
加えて、お二人ともが電気主任技術者の教育についての課題を考えられえていて、方向性が似てると感じたことから、お互いに声を掛け合うようなかたちで、自然と今のつながりができたとのこと。
少し運命を感じてしまうようなお二人の出会い!
ここからはさらに、あきら博士の電気主任技術者・行政書士としての経歴を紹介していきます。
電気を勉強したきっかけ
技術系だったら電気、事務系だったら法律。
「この2つの分野は難しい。だからこそ、誰でも参入できるわけじゃない分野をマスターすれば安定した職に就けるのではないか。」と考えて電気の道を選び、工業高校の電気科に進まれたあきら博士。
電気の資格を取ったり、技術を身に付けたりして自分の生活を安定させよう、と考えられていました。
▼あきら博士が教える!実務動画はこちら!▼
法律を勉強したきっかけ
あきら博士が法律を学び始めたのは、電気主任技術者として働き始めて4年目の頃。
当時、保安管理業務に携わる中で、現場の業務が本来のルールから逸脱していることに気づいたのがきっかけだそう。
「保安管理業務とは、法律で定められた公益性の高い仕事。しかし、現場ではそのルールが軽視されることが多かった。これでは本来、電気設備を知らない設置者に代わって電気設備を守るという、電気主任技術者だけに許された電気保安菅理業務自体が軽視されていくとになるのではないか。」と問題意識を抱いたといいます。
その問題を解決するには、法律の知識が不可欠だと考えたあきら博士は、仕事と両立しながら専門学校に通い、民法や商法などの基礎を学びました。
また、行政書士の資格を取得したのは「信頼性のため」と語るあきら博士。
「肩書がなければ、説明しても信用してもらえないんですよ。「どこぞの馬の骨が」ってね(笑)教える側の人間が確かな知識を持ってないとおかしいので、信頼性を示すためには、やっぱり行政書士の資格は必要だったなって思いますよ。」
法律の資格がなかったために信頼を得られず悔しい想いをしてきたというあきら博士。
その経験がいかに悔しかったか、ひしひしと伝わってきました。
電気主任技術者に必要な法律の考え方

法律の条文をただ覚えるだけではダメ。「どうしてこの条文が必要なのか」という根拠が読み解けるようになれば、その根拠に基づいて臨機応変に判断できるようになります。
「法律の本質を理解してほしい」と語るあきら博士。
「法律とは単に条文を暗記するものではなく、その背景にある考え方を理解することが大切」と語ります。
たとえば、電気事業法の規定には「安全の確保」や「公益性」という基本的な理念があります。
「なぜこの規定があるのか」「現場でどのように適用するべきか」を考える力が、法律を実践で活かす鍵になるといいます。
このような法的思考能力を身につけることが、電気主任技術者としての価値をさらに高める第一歩だと強調しています。
カフェジカ講師としての働き

カフェジカにて、電気主任技術者が知っておきたいあらゆる情報について講義を行っているあきら博士。
ここからは、カフェジカでの具体的な講習内容や講師の立場としての想いをご紹介します!
具体的な講習内容
カフェジカで行われるのは、講習会と通常オープンdayの大きく分けて2種類のイベント。
あきら博士は、講習会、通常オープン日ともに、講師として活動してくださっています。
インタビューの途中ですが、ここで講習会と通常オープンdayの内容を少しご紹介!
あきら博士が普段、どのような講習をしているのか、イメージを付けてみてくださいね。
■講習会
zoomと来店とを兼ねて開催されることが多く、全国各地から参加いただいています。
電気設備や法令を軸に、活字では理解しにくい点や実務を学ぶ場。
カフェジカオーナー水島さんと会話形式で展開していきます。
参加者の声として、こんなに楽しく電気設備を学べる空間は無いと、本当に多くのお声が集まります。
■通常オープンday
電気主任技術者の資格や実務経験の有無に関わらず、いろんな方が全国から集まります。
いろんな立場で電気に触れる方が集まって話をされる空間は、お客様同士の交流にもなり、非常に楽しい空間です。
「家族はUSJに、自分は東大阪に来ました」そんな声も少なくありません。
気軽に電気設備の実機を触れながら、点と点の情報をしっかり線にしていける通常オープン日。
定員は8名程の予約制ですが、常連さんは直前に予約を取ってくれることも多くあります。
チャンスがある方は是非お越しくださいね。
カフェジカでのイベントでは、お客様からのありがたい声をたくさんいただいております!
「時間が経つのが速かった!」などのお声をいただくことも多く、何かに熱中してくださっていることが伝わっています!
講師の立場として大切にしていること
そんなあきら博士は、何を大切にして講師としてみんなの前に立っているのか。
「自分だけ楽しむのは嫌、楽しいことがあればみんなでやりたい」と語ります。
さらに、「カフェジカで知ってもらって、知ったことをみんなに伝えていってほしい」と、みんなが学びを広めて「楽しいことを共有していく」ことを理想とされているそうです。
また、「難しいことを易しく伝える」ことも重視されています。「難しいことを難しく説明する人は多い。専門的な内容でも丁寧にかみ砕いて分かりやすく説明すれば、みんなが理解しやすい」と言います。

「今日よくわかりました!」って言う声は本当にうれしいですね!
楽しく学びやすい環境作りを通じて、参加者が一歩成長する手助けをする。それがあきら博士の講師としての信念のようです。

余談ですが。
あきら博士の同級生の方がカフェジカに来られた時、質問したいお客さんに囲まれているあきら博士の姿を見て「高校んときと一緒や」と仰っていたのが印象に残っていますね。
「楽しいことはみんなでやりたい」という気持ちは言葉にせずとも伝わっていて、だからあきら博士の周りには人が集まるのかもしれませんね!
電気主任技術者はこれからどうなる?

長く電気保安業界に関わってきた経歴を持つあきら博士。
そんなあきら博士の目線から、電気保安業界の今の課題や、電気主任技術者の将来性について、意見を伺ってみました。
電気保安業界の課題は?
①コンプライアンス(法令)への理解
法律と言うものさしがあるにも関わらず、「前からこういうやり方してるから」などといってものさしを使わないやり方が大きな課題だと、あきら博士は語ります。
法律や規定を理解せず、古い慣習に従う現状について、あきら博士は「法律を軽視されている風習」を指摘されていました。
電気主任技術者の仕事は、本来は公益性が高い仕事。
国や公共の利益のための仕事であって、国から法律で保護されているような仕事であるのにも関わらず、コンプライアンスが守られていないのはおかしいことだと言えます。
そんな状況を、あきら博士は問題視しているようです。
加えて、みんながコンプライアンスを理解して守る、「業務の統一性」がこれからの課題だと言います。
②学びの場や教える人材の不足
学びの環境や教える人が少ないため、なかなか学ぶ機会を得られないのが、今も残る大きな課題の一つだと言うあきら博士。
カフェジカでは、まさにそんな「電気主任技術者の学びの場」を提供する活動を行っています。
カフェジカが行っている活動がこの課題を解決していく一助になれば、これほどうれしいことはないですよね!
電気保安業界の将来性は?

昭和、平成と比べると、令和になって一段とコンプライアンスの意識は高まってきてますよ。
コンプライアンスの考え方は、課題がいまだに残るものの、昔と比べると大幅に意識が高まってきているそう。
アバウトな面が多かった昭和、法令が次第に修正され出した平成。そして令和の今は、さまざまな制度が見直され始めています。

昭和と比べて、電気事故や死亡事故も大幅に少なくなって来てます。ルールを決めて、事故が起こらないようにしようって言うのは、日本の良い考え方ですよね。
「今後さらに電気保安関係のルールが整備されていけば、より業界が安定し、社会的な貢献度も高まるんじゃないか」と、あきら博士は語ります。
電気主任技術者の将来性については、ミズノワでも独自に発信を続けています。
電験転職予想と題し、これからの電気主任技術者の転職動向や業界の最新情報などを発信中!
業界のことについて詳しく知りたい!という方にぴったりの内容となっているので、ぜひチェックしてみてくださいね。
▼詳しくはこちら!▼
【あきら博士直伝!】
勉強を継続するコツ

電気主任技術者は資格職であり、電気主任技術者と資格勉強は切っても切れない関係です。
電気主任技術者の資格以外にもさまざまな資格を持つあきら博士。
資格の勉強で大切なのは、継続することだと言います。
では、どうやったら勉強を継続することができるのでしょうか?
ここからは、あきら博士に聞いた、勉強を継続するコツを3つご紹介していきます。
①スケジュール・目標を決める

まずはハードルの低い目標を立てましょう。2、3ヶ月で終わるような目標がベストだと思います。
はじめに、目標を立てて、その目標を達成するためにはどのようなスケジュールで進めればいいのかを最初に設定することが大切だと言います。
「24時間のうち、仕事が8時間で睡眠も8時間程度。生活に使う時間が4時間、休憩などが2時間だとすると、自分が好きに使える時間は2時間という計算になります。この2時間をどう活かすかがカギになってくるんですね。」
さらに、1週間毎日きっちり2時間を勉強に充てると辛くなって継続が難しくなる恐れがあるそう。
そのため、「1週間のうちで4~5日やる」というようなゆとりのある計画にして続けて行くのがコツだと言います。

歯磨きしたりお風呂に入ったりするような感じで習慣を付けていきます。
そうすると基本的な体力が付いてくるんですよ。
ジョギングと一緒ですね。
目標設定やスケジュールを立てるのと一緒に、合格した自分をイメージするのも大切なのだそう。
たしかに、合格して次のステージにいる自分を想像すると、なんだかワクワクしてきますね!
②集中できる環境を見つける
「自宅では勉強しなかった」というあきら博士。
誘惑が多い自宅で集中するのは難しいもの。
そのため、行きやすいカフェに通って勉強するのを習慣にしていたそうです。
「環境探し」にもコツがあるとあきら博士は言います。

「集中できるところ」を探したらアカンですよ。
そこに座ったらやる気スイッチが入る、みたいな場所を自分で作るんです。
いい環境に頼るのではなく、自分のスイッチが入る空間を自分で作る。
そうすることで、集中力も鍛えることができると言います。
③成功体験を積み重ねる

大事なのは、目標達成しようが達成しまいが、振り向いたときに自分がこんだけやってきたという実感です。
ボロボロになるまで開いたテキストや、書き込みだらけの参考書、書ききったノート。そういったものを振り返って見て、努力してきたという実感を味わってほしいと語るあきら博士。
目標の結果ばかり見てしまいがちですが、目標に向けて努力した自分を振り返ってあげてほしいと語ります。
また、仕事をしている中だと「資格の勉強?お前転職するんか?」「資格なんか取っても意味ないぞ」など、ネガティブな言葉をぶつけてくる人も意外と多いそう。
そんな周りの声には左右されないでほしい、とあきら博士は語調を強めます。

合格した自分をイメージして目標達成に向かう。晴れて目標が達成できると、「試験に合格できた!」という成功体験ができます。
その成功体験を踏み台にしてその先の目標に挑戦していけば、自分のスキルやモチベーションにどんどん繋がっていくんですね。
あきら博士の言う勉強のコツは、どれも「実践したい!」と前向きになれるものばかり。
さまざまな資格の勉強・受験・合格の経験を積み重ねてきたあきら博士だからこそ見つけられる、勉強継続のコツなのだなと、納得させられました。
人生・仕事でのモットー
30年以上の保安管理業務を経て、現在は行政書士として活動するあきら博士。
その仕事観の根底には「誠実さ」があるといいます。
「人を陥れたり、ズルをするのは嫌いなんです。誠実に向き合うことで、後ろめたさもなく、結果的に楽になりますから」と語ります。これまでのキャリアで感じた理不尽な経験が、その思いを強くしたそう。
また、教える立場としては、「難しいことをわかりやすく伝える」ことも大切にしています。
「誰もが学びやすい環境を整えることで、知識を共有し、人が成長するのを見るのが楽しい。」と笑顔を見せるあきら博士。
誠実さと楽しさ。それがあきら博士の人生と仕事を支えるモットーのようです。
読者のみなさんへ
あきら博士が読者に伝えたいのは、「どんな物事も繋がっている」という考え方だそう。
「一見関係なさそうなことでも、挑戦してみると意外な形で役に立つことがあります」と語ります。
それは、電気主任技術者としての経験と、法律を学んだ知識を組み合わせ、現在は行政書士として新たなステージで活躍しているあきら博士だからこその考え方なのでしょう。
「学ぶことを諦めずに続けていけば、自分が思いもしなかった可能性が広がります。過去の成功体験や新たな挑戦が、必ず未来の自分を作るはず」と語ってくださいました。
悔しい想いをバネにして、誠実に努力を続けるあきら博士
お話を伺っている最中でも「教えていただいている」感覚があり、講師としての熱意、伝えたい!という強い想いをお持ちなんだと感じるインタビューでした。
経歴や仕事への想いを聞いていると、あきら博士が大切にされている「誠実さ」は、インタビューでの言葉の節々から感じる時間となりました。
ただ会話している中でもモットーである「誠実さ」を感じさせるあきら博士。
あきら博士にとって、本当に大切な部分なのだろうな、とあきら博士の土台となる部分を少しだけ垣間見ることができたような気がします。
さらに、「誠実さ」を大切にしているところに、法律へ向かっていった理由があるような気がしました。
「資格が無かったために受け入れられなかった」悔しさという原動力があきら博士の誠実さと化学反応を起こし、さまざまな資格取得へ向かわれた。
そして、教育面で課題を感じていたあきら博士は、カフェジカ水島さんと出会うことで共振。
経験されてきた知識を未経験者の方たちへ伝えていく日々が更なる化学反応を起こし、カフェジカを奇跡の空間へと進化させていったのでしょう。
この記事を読んで、「カフェジカのイベント、参加してみようかな」と思った方、あきら博士や水島さんをはじめ、カフェジカスタッフ一同皆さまのご参加を楽しみに待っております!
カフェジカの活動やイベントに興味が出てきた方は、ぜひお気軽に参加してみてください。
遠方でなかなかカフェジカに行けないという方は、zoom参加も活用してみてくださいね。
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【著者情報】

電気主任技術者メディア編集部
電験や実務など、「電気主任技術者」にまつわる情報に特化したメディアコンテンツ制作集団。
電気主任技術者専門の転職エージェント株式会社ミズノワが運営する「電気通信ピカリ」内の記事を執筆・発信中。
転職エージェントとして、求人案内総掲載数240件以上、求職者様の総ご相談者数1,500名を超える実績を持つミズノワ監修のもと、分かりやすくて面白いメディア運営を進めております。