【電験×電工】転職にはどっちが役立つ?資格や仕事内容の違い・資格取得の順番を徹底解説
- 転職×電験
- 2025.12.17 更新日:2025.12.17
【電験】それすなわち電気主任技術者試験。
【電工】それは電気工事士試験。
同じ電気の資格ですが、資格の内容は全く違います。
電験3種と電工2種、どちらを先に取るべき?
電験を活かして転職したいけど電工の資格も必要?
この記事では、それぞれの違いや、あなたのキャリアに合わせた資格取得の順番を解説!
さらに、電験転職を成功させるポイントも紹介します。
★この記事で分かること★
✅電験と電工の違い
✅電験と電験どちらを先に取るべきか
✅電気主任技術者と電気工事士の年収の違い
01|電気主任技術者と電気工事士の違い

同じく電気系の国家資格である電気主任技術者と電気工事士。
まずは、電気主任技術者と電気工事士の資格や仕事内容の違いを正しく理解できるよう、それぞれの特徴を見ていきましょう!
電気主任技術者は、事業用電気工作物の工事、維持及び運用の保安の監督を行うために必要な国家資格。
電気工事士は、電気設備の工事作業に従事するために必要な国家資格です。
とても簡単に表現すると・・・
✅電気設備を作ったり変えたり(工事)する時も、動く(運用)時も、安全に使い続けられるように(維持)するための人が電気主任技術者。
✅電気設備が安全であるために、電気設備を正しく工事できる人が電気工事士。
似ている様で、資格の内容も資格を活かした働き方も全く異なります。
詳しく解説していきますね。
01-1|電気主任技術者とは?
電気主任技術者には、3つの区分があります。
| 保安監督できる電気工作物 | 対象施設の例 | |
| 3種 | 電圧5万V未満の事業用電気工作物(かつ出力5,000Kw未満の発電所) | 工場、ビル、コンビニ、小規模太陽光発電設備 |
| 2種 | 電圧17万V未満の事業用電気工作物 | 大規模工場・ビル、発電所、変電所、中規模の太陽光発電設備 |
| 1種 | すべての事業用電気工作物 | 大規模変電所、大型発電所 |
「事業用電気工作物」という難しい言葉がありますが、大きな電気が通っている機械とか発電設備とかを思い浮かべてもらったら良いかと!
電気主任技術者の資格区分によって、取り扱える電気設備の電圧の大きさが違います。
ただ、1種・2種・3種の違いはあれど、電気主任技術者の仕事は、大きな電気(高圧の電気)を取り扱う設備の安全を守ることであるのに変わりはありません。
電気を使うための設備には、電気が通っています。
電気は便利な反面、一歩間違えれば死に至るほど危険なもの。
電気を安心して使うためには、電気の性質や法律などの知識を持った技術者が必要不可欠。
例えば私たちの家の電気配線など小さな電気設備は、電気主任技術者を選任する必要はありませんが、高圧の電気を使うところでは、電気主任技術者がいないといけません。
電気事業法という日本の法律によって、高圧の電気設備があるところには電気主任技術者を選任しなさい、と決められているんですよ!
電車や病院、空港など電気を使う私たちの暮らし。
日々当たり前に電気が使えているのは、陰で支える電気主任技術者がいるからこそ!
でも、電気主任技術者がいれば、電気工事士は要らないのでしょうか?
01-2|電気工事士とは?
電気工事士にも2つの区分があります。
| 従事できる作業 | 従事できる施設の例 | |
| 第2種 | 第二種電気工事士にあっては一般用電気工作物等の電気工事の作業 | 一般家庭、商店などの屋内配線設備、小規模な太陽電池発電設備など |
| 第1種 | 一般用電気工作物等及び自家用電気工作物(最大電力500kW未満の需要設備に限る。)の電気工事の作業 | 第2種の範囲に加えて、高電圧受電の小規模ビル、工場など |
電気工事士とは、電気工事の作業をするための資格です。
電気工事士の仕事は、電気工事士法という法律によって定められています。
電気工事士法は、電気工事の作業の欠陥のせいで災害が発生することを防止するために定められた法律。
電気の配線を適当にしたら危ないのは当然ですよね。
電気工事が原因で火事などが起きないように、電気工事は正しく安全に行う必要があります。
先ほど「私たちの家の電気配線など小さな電気設備は、電気主任技術者を選任する必要はありません」と書きました。
そうです、家の中の配線工事が安全に行われて電気が使えているのは電気工事士のおかげなんです!
もちろん、電気工事士は大きな電気(高圧)設備の電気工事も行います。
電気工事に関してのプロ、それが電気工事士!
電気事業法で定められた電気主任技術者と、電気工事士法で定められた電気工事士。
電気主任技術者は電気設備の安全を監督し、電気工事士は電気設備の工事を行う。
どちらが偉いとかではなく、定められている内容が違うということですね!
02|電験と電工、どっちを先に取るべき?

電気設備の安全を監督する電気主任技術者。
電気設備の工事を行う電気工事士。
どちらを先に取得するか、難易度から考えてみます。
02-1|難易度の違い
試験の範囲が異なりますが一般的には、電気主任技術者の方が難しいと言われています。
電気工事士の筆記試験は1つなのに対し、電気主任技術者試験は4科目あり、科目合格制度もあります。
筆記試験の科目数からも、電気主任技術者試験の範囲がどれだけ広いかが垣間見えますね。
その反面、電気主任技術者には技能試験がありません。
電気工事士の試験では、結線図に基づき配線をする技能試験が導入されています。
実際のケーブルやペンチを使用して行う試験のため、筆記用具のみで行う筆記試験とは違った難しさがあります。
電気工事士試験は、筆記試験合格後に技能試験があり、どちらにも合格する必要があります。
電気主任技術者は、筆記試験の4科目全ての合格が必要です。
それぞれ違った難しさがありそうですね…。
では、実際の合格率を見てみましょう。
まずは電気工事士の筆記試験から。
| 受験者数 | 合格者数 | 合格率 |
| 70.945人 | 40,942人 | 57.7% |
筆記試験合格率は60%程ですね。
筆記試験に合格後の技能試験の合格率はどうでしょうか。
| 受験者数 | 合格者数 | 合格率 |
| 51,576人 | 37,158人 | 72.0% |
70%超と、筆記試験よりも合格率が上がります。
技能試験問題は、事前に問題も公表されておりますので合格率が上がるのは必然とも言えるかもしれません。
次に電気主任技術者。
| 科目 | 申込者数 | 受験者数 | 受験率 | 合格者数 | 合格率 | 科目合格者数 | 科目合格率 |
| 理論 | 27,486人 | 17,266人 | 62.8% | 5,044人 | 29.2% | 3,587人 | 20.8% |
| 電力 | 27,892人 | 16,560人 | 59.4% | 4,185人 | 25.3% | 2,657人 | 16.0% |
| 機械 | 29,820人 | 16,678人 | 55.9% | 4,160人 | 24.9% | 2,119人 | 12.7% |
| 法規 | 29,293人 | 17,018人 | 58.1% | 4,144人 | 24.4% | 1,849人 | 10.9% |
参考:令和6年度第三種電気主任技術者下期試験の結果について|電気技術者試験センター
電気工事士がおよそ合格率60%程に対して、電気主任技術者の合格率は10~20%程とかなりの差が見えます。
合格率から難易度の違いを感じますね。
難易度から考えると、段階的に試験にチャレンジするなら電気工事士からの取得が理想的だと考えられます。
事実、電気工事士の資格取得で自信をつけて電験へチャレンジする方も非常に多くいます。
ここで、電験3種を取得しているカフェジカスタッフに、
・電験と電工どちらから取るのがいいのか?
・電験と電工どちらを取得すべきか?
について意見を聞いてみました!
資格取得者の貴重な生の声ですので、資格の勉強を始める前の迷いがある方はぜひチェックしてみてくださいね!
*電験3種取得済み!ひなさんへインタビュー!*
ひな X(旧Twitter)
電気保安業務していない電気素人
・R3年下期に電工2種、R5年に電験3種試験合格
「電気初心者+電験の視点から情報発信します!」
私も電工2種→電験3種と取得しました。
個人的な体感ですが、電工の筆記試験は暗記がメイン。
電験は暗記+計算、思考力が必要と感じました。
どちらも学んだ私が思う、どちらを先に取得すべきか?ですが
電気工事メインで働きたいのなら電気工事士!
電気保安メインで働きたいのなら電気主任技術者!
私はそう思います。
電気工事と電気保安のどちらで働きたいですか?
電気工事の部品で工作することが楽しい!と感じられる方は、電気工事士。
大きな電気設備を見ることに心が動く方は、電気主任技術者。
ご自身の進みたい道で決めるのが良いかなと思うのです!
特に、電気工事メインの会社は電験資格が不要であることがほとんどです。
自身が興味をもつものを勉強するということが、一番のモチベーションにもなります。
ぜひ、これから歩みたい人生を考えてみてください。
電工の勉強の時、筆記試験については色々な道具の名前や使い方、結線図の読み方などで、自分が電気工事の配線をすることの未来に、わくわくしました。
やってみて初めて、電気工事士のやりがい「電気が点いた瞬間に全て報われる達成感」がよくわかりました。
電験の勉強は、電気理論の基礎から始まり、モーターや発電所など広く大きな設備の勉強でした。
家の外に出ていくと見えてくるキュービクルや変電所が、勉強する前とは違って見えます。
実際に勉強してみて初めて感じる気持ちがあります。
迷っているならば、電工と電験のテキストをどちらもやってみて決めると良いと思いますよ!
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皆さん、ぜひ参考にしてみてくださいね!
02-2|電気工事士を先に取得するケース
✅段階的に勉強の難易度を上げたい
✅配線工事が好き!
✅電気工事を主とした仕事を希望している
このような方は、先に電気工事士の取得がおすすめです。
02-3|電気主任技術者を先に取得するケース
✅電気の性質や理論からじっくり学びたい!
✅既に電気保安に近しい業種に就いている、またはこれから就きたい
✅大きな電気を取り扱う設備関連で働きたい!
このような場合、電気主任技術者からの取得が良いと思われます。
ちなみに、電験には科目別合格制度があります。
一度の試験で4科目合格出来ずとも、合格有効期限内に残りの科目に合格すれば良いのです。
電工にも学科試験免除があります。
一定の条件に合致する方は、筆記試験(学科試験)を免除されるというものです。
『前回、前々回に第二種電気工事士学科試験に合格した方』は、筆記試験(学科試験)免除対象となります!
技能試験に不合格となっても、次回の技能試験に挑むことが可能です。
そして、電工の学科試験免除の対象は他にもあります。
『第一種、第二種又は第三種電気主任技術者免状の取得者』は、筆記試験(学科試験)免除対象となります!!
電気主任技術者になると決めている方は、電験の後に技能試験のみで電気工事士取得へと進むのが良さそうですね。
02-4|電験転職する人が「電工」も取得するメリット
先ほど、電気工事メインの会社は電気主任技術者の資格不要であることがほとんど、と書きました。
電気保安メインの会社には、電気工事士の資格を求める求人もあります。
もちろん電気工事士資格不要の求人もありますが、選任補佐や設備管理の求人だと、電気工事士もあったほうが◎
電気主任技術者の仕事で、電気工事もできる人は重宝される場合がありますので、電験転職する方でも、電気工事士をあわせて取っておくと転職に有利に働くときも。
資格の有無で転職事情が大きく変わるわけではないけれど、資格取得のために費やした時間は努力の結果。
電気工事士の資格は、無いよりはあった方が良いですね。
03|電気主任技術者と電気工事士、どちらの資格を優先するといい?

あなたはこれからどう働きたいか。
人生のロードマップを思い描いてください。
ご自身の未来です。
電気工事を主軸にしたい場合は、電気工事士。
電気保安を主軸にしたい場合は、電気主任技術者。
どちらの資格が優先か、キャリアアッププランが少しずつ固まってきましたか?
04|電気主任技術者と電気工事士の年収の違い

電気主任技術者と電気工事士の違いを、少しずつひも解いてきました。
最後に、それぞれの仕事の年収の違いを見てみましょう!
04-1|電気主任技術者の資格を活かした仕事の場合
今回、電気主任技術者の資格を活かした3つの職業と、電気管理技術者として独立して働く場合の平均年収をまとめてみました。
※電気主任技術者の資格を活かした3つの職業については、電気主任技術者の資格が必須だとは限りません。
この平均値には、電気主任技術者の資格を持っていない人の年収も含まれますので、その点を考慮して、参考にしていただけたらと思います!
| 主な職業 | 平均年収 | 平均年齢 |
| ビル施設管理 | 4,580,000円 | 46.5歳 |
| 太陽光発電のメンテナンス (太陽光発電設備の定期点検や稼働状況の監視など) | 5,863,000円 | 43.4歳 |
| 発電所運転管理 (火力、水力、地熱、原子力、太陽光、風力、バイオマスなど各種の発電所等において、発電のための運転と保守) | 6,586,000円 | 44.2歳 |
| 電気管理技術者 (独立し、個人事業主として活躍する働き方) | 600~1,000万円以上 | 50代以上が8割程を占める <その他年代の内訳> 21~40歳:3% 41~50歳:9% (電気管理技術者協会の年齢構成) |
電気主任技術者制度について|経済産業省
より具体的な年収帯を知りたい場合は、実際の求人に掲載されている額を見てみるのがおすすめです!
電験3種なのか2種なのかによっても、年収は変わってくるので、ご自身が所持している資格を条件に入れて調べてみると、「自分だったら…」と現実的に年収をイメージできるかと!
▶実際の求人をチェックしてみる!
04-2|電気工事士の資格を活かした仕事の場合
| 主な職業 | 平均年収 | 平均年齢 |
| 電気工事士 | 5,476,000円 | 43.4歳 |
あくまでも平均で、どちらの仕事でもかなりの年収になる方がいらっしゃいます。
高い年収を得ている方々には共通点があります。
その共通点とは、高い技術力と豊富な知識、人とのコミュニケーションがとても上手であること。
高い年収になるためには、技術と経験、人柄や人脈がとても重要です。
資格の知識だけを持っていても、高収入とはなりません。
資格を取るだけでコミュニケーション能力が上がる訳ではありません。
日頃から対人スキルを磨いておくのもキャリアアップの第一歩ですね。
05|電験×電工のキャリアを成功に導くには?

電験×電工の資格でキャリアアップを目指すために、必要なことがたくさんあります。
そしてそれは、人それぞれ異なります。
前述の様に、まずは資格取得の勉強であったり、コミュニケーション力であったり…
でも、何よりも一番大切なのは、【自分はどうなりたいのか】を明確にすることです。
・どんな仕事をしたいのか?
・何よりも重要なのは年収なのか?
・勤務地に希望があるのか?
・それらの優先順位は?
自分の人生のキャリアプランを明確にすることが、重要です。
迷ったらプロに相談しよう!
キャリアプランは明確に思い描けそうですか?
自分のことなのに、自分のことがよくわからない…
実は、ほとんどの人がそうです。
ひとりだけでは、考え続けても答えが出ないことも。
そんな時には、プロに相談してみましょう。
理想のキャリアを実現するには、電験転職に精通したエージェントと一緒に考えるのが最も効率的です。
株式会社ミズノワには転職相談のプロがいます。
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無理な転職、互いの希望が合わない転職は勧めません!
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ご相談の結果、転職を見送られたとしても違約金などもありません。
キャリアプランに合わせた資格選びが大切!

電気関係の資格は、電験と電工だけではありません。
エネルギー管理士や電気工事施工管理技士など、たくさんあります。
電気主任技術者と電気工事士の資格にだけに囚われず、様々な方法でキャリアアップを目指せます。
資格試験取得の方法や順番に正解はなく、また、資格取得はゴールではありません。
どんなキャリアを歩みたいか、ご自身のキャリアプランを道しるべに歩みましょう。
株式会社ミズノワが、みなさまの電験転職をサポート致します。
【著者情報】
電気主任技術者メディア編集部
電験や実務など、「電気主任技術者」にまつわる情報に特化したメディアコンテンツ制作集団。
電気主任技術者専門の転職エージェント株式会社ミズノワが運営する「電気通信ピカリ」内の記事を執筆・発信中。
転職エージェントとして、求人案内総掲載数240件以上、求職者様の総ご相談者数2,500名を超える実績を持つミズノワ監修のもと、分かりやすくて面白いメディア運営を進めております。





