電験取得後 その先にある生き方「電気管理技術者」への道 (② 全4回)
- 資格取得者インタビュー
- 2020.06.12
電気管理技術者になるためには①
~ 職務経歴書の洗い出し ~
ちょうど簡単な職務経歴書を持参しようと考えていたところでした。
私の経歴としましては、
業務用洗剤の営業5年、
制御盤組立作業員5年、
現職
某工場の設備課にて電気保全4年(主に計器や自働弁、DCS等の計装関係の保守)
その後、機械保全係に異動となり圧縮機や配管、天井クレーン、土建、等の保守を4年担当しております。また省エネ法関係の書類作成等もやっておりました。
ただし、外注作業の割合が多い為、スキル的には低いのが現状です。
また会社や担当を転々とした為、知識もやや広く浅くと、あまり取り柄の無い人間です…。
ただ、今からでもなんとか挽回できないかと考えています。
以上が簡単ですが経歴となります」
これは大きな情報だ。設備課の電気保全は実務経験となる業務を行っていることが多い部署。そうなると、勤められている工場が高圧受電か特別高圧受電(特高)かも大事なところ。特高なら3種はもちろん将来的に2種認定の可能性も出てくる。そして何よりも捺印については、会社の協力が必要。そういったことをお伝えした。
「当社は特高(11kV)にて受電しており選任の電気主任技術者がいます。」
特高だという事が分かった。2種認定の可能性も出てきた。そして選任の電気主任技術者のもとで、受電設備の維持管理運用に業務として従事できていれば、実務経験として経済産業省はみてくれる。でも機械保全等の保守(受電設備ではないもの)の業務が中心では、実務経歴としては認めて頂けない。また、実務を経ていたとしても、退職の仕方がまずければ、会社側が実務経歴の捺印を押してくれない可能性だってある…
「そうですよね。実務経歴の捺印をすんなり頂けたら嬉しいです。
ただ上層部との関係を構築出来ておりませんで、依頼が通るかどうか、社内でそういった前例も聞かず、お願いしにくいのが実情です。」
なかなか難しい状況かもしれない。そして、このあと、実際に山田さんがカフェジカまでわざわざ来てくださり、話をする日を迎えた。
当日、本人は口下手だと言っていたが、お会いすると、そんなことはない。和やかに話をされる、物腰の柔らかい方。そして、ミズノワとしても、こうやって会社を応援して頂ける人と話ができるのは素直に嬉しいし心強い。今までのやり取りを踏まえて、こちらが知っている事を話させてもらった。とてもいい時間を過ごし、またその後もやり取りは続いていった。
「昨日はお忙しい中たくさんのご相談に乗って頂きありがとうございました。
本当にとても良い刺激になりました。今後とも交流を持たせて頂けないでしょうか。
よろしくお願いします」
丁寧にお礼のメールを頂いた。カフェジカには山田さんのような出会いを必要とする方も沢山来て下さっている。そういった方々が、電気を軸に仲間が出来て、良い就職先に出会って、楽しい生活を送っていけるきっかけを作っていきたい。だから、ぜひ今後とも交流して頂ければというメールを送った数日後… そのニュースが飛び込んできた。
「水島様、お忙しい中DM失礼します。
私の勤務先の工場が近い将来閉鎖になる事が決定的となってしまいました。
今後は今まで以上に将来について模索していかなければならなくなりました。
今年は勉強会等にも参加したいと思いますので引き続き情報交換して頂ければと思います」