電気主任技術者が行う過電流継電器試験とは!?:年次点検「過電流継電器(OCR)試験」(23/11/18)電気主任技術者イベントアーカイブ動画レポート | 電気主任技術者(電験)専門の職業紹介エージェント

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電気主任技術者が行う過電流継電器試験とは!?:年次点検「過電流継電器(OCR)試験」(23/11/18)電気主任技術者イベントアーカイブ動画レポート

  • イベントレポート
  • 2024.09.19

みなさまこんにちは♪電気技主任技術者の実務レポーター、ひなです。

2023/11/18に行われた【OCRリレー試験講習DAY!】、リレー試験、操作編シリーズ第二弾としてアーカイブ動画がご用意出来ました~!

第一弾の地絡継電器(HGR)試験はもうご覧いただけましたか?

年次点検の操作を詳しく学べるこのシリーズなんですが・・・今回は特に濃度が濃すぎる!

レポートにまとめるのがなかなか大変でした。

OCRのほとんどを網羅できていると言っても過言ではない今回の講義。

さてさて内容は?

張り切って行きましょう~!!

1.OCRを好きになろう!

OCRとは、過電流継電器、Over Current Relayのこと

過電流とは、機器や配線に定められた以上の電流(異常電流)が流れてしまうことです。

許容電流以上の電流が流れてしまうことで、機器の焼損、場合によっては発火してしまいます。

そんな危ない状態から守るための機器が今回の主役、OCRです!

私にはツマミのついている箱にしか見えないのですが、OCRは異常電流を検知して遮断器へ知らせる装置です。

OCRは電流の遮断は出来ません。

電流遮断は出来ないけれど、過電流を断ち切れる遮断器へお知らせをしているのです。

では、今回の講義内容を簡単に紹介しますね!

・過電流事故とは

・過電流保護装置、高圧計器用変流器

・過電流継電器の種類(誘導形過電流継電器/静止形過電流継電器)

・過電流継電器の特性(限時特性/瞬時特性/反限時特性/定限時特性)

・過電流継電器の接点方式(常時開路式/常時閉路式)、高圧真空遮断器との組み合わせ

・過電流継電器の整定、結線

・判定基準と試験方法

・OCRの結線を考える

・OCR試験実演


講義は過電流継電器(OCR)を好きになろう!!から始まります。

過電流が流れるのはどんな時なのかを知る事で、OCRを好きになれるはず!

過電流が流れる原因、そのひとつは過負荷

過負荷とは、消費する電力が規定を上回る状態のことです。

例えば変圧器にも容量があります。

当然、変圧器の許容を超えて電流を流してはいけません。

では仮に200VAの変圧器に流れる電気の最大値は何Aでしょう?

簡単な回路図で、規定の電流値を求めます。

規定の電流値がわかったら、負荷に流れる電流値を考えます。

規定値より多く流れている場合、過負荷であり過電流が流れているとわかりますね。

イベント当日は、参加者みなさんで電流値を考えていました!

アーカイブ動画でも一緒に考えられるように、この様な図を用意していますので、ぜひ一緒に計算しましょう♪

過電流が流れる原因のひとつは過負荷とわかりました。

次は、過電流の原因は過負荷だけではないことも学びます。

短絡(ショート)も、もう一つの原因です。

短絡とは、それぞれ電圧の違うもの同士が、電気が流れやすい状態で繋がってしまい大きな電流が流れること

高圧短絡事故は、特にとても大きな電流が流れる非常に危険な事故。

あきら先生によると、爆発の様なドーン!と大きな音がして周りは煙で真っ白になる程の恐ろしい事故なんだそうです!

このため、短絡事故はとにかく早く電気の流れを切らないといけないのです。

過電流が流れる原因がわかったところで、高圧機器を保護する装置、すなわち過電流保護装置を学びます。

OCRだけではなくOCRを取り巻く機器達も知っておきたいですものね。

そうして少しずつ、OCRに迫っていく講義となっています。



2.深すぎるOCR

OCRと一緒に設備を守っている保護装置たちも理解出来たら、いよいよOCR本体。

OCRの種類、特性、整定値、試験、判定基準・・・ここからがこの講義の神髄!

新しく知ることが多くて、OCRがこんなにも奥深いとは思っていませんでした。

一度で覚えきれない程の知識が降り注いできますよ!

電気主任技術者の実務に近いのはやはりOCRの整定でしょうか。

過電流が流れる原因、過負荷と短絡を学びました。

過電流が発生したときにOCRがお知らせするための整定値を決めます。

OCRの基礎、限時特性瞬時特性です。

限時特性の電流整定は、主に高圧受電設備の過負荷保護をするための整定

瞬時特性の電流整定は、高圧受電設備の短絡保護をするための整定

それぞれ保護する目的と動作特性が違います。

みなさまは限時特性と瞬時特性のそれぞれの整定値、どのように決めるのか自信を持って答えられますか?

整定値は高圧受電設備を保護するための大事な値です。

変圧器の総容量から求める方法、契約設備電力から求める方法など、設備の状態によって整定値の求め方が違うのです!

この辺りの詳細が特に、動画で見て欲しいところなんです!!

変圧器の総容量から考える方法も、変圧器が複数台ある場合はどのように考えるのかなど、あらゆる状況を用意していますので、整定値を確実に判断するための力を養えると思います。

実際に計算も行いますし、とてもイメージもしやすいですよ。

OCR整定値の決め方に自信がない方、とりあえず言われた値を設定しているだけという方、実はいらっしゃるのではないでしょうか。

かくいう私も整定値の問題はとても苦手でした。

ここでしっかりOCRの根本を理解して、OCRを好きになりましょう!


3.お待ちかねOCR試験

OCRが理解出来たら、いよいよ試験です。

OCRの基本から整定までも学びましたので、それらが正しく動作するのかを試験します。

あきら先生が作成したOCR試験のための試験回路が登場します!

試験器の基本的な使い方もレクチャーしてくれる親切さがありがたい・・・!

試験器のスイッチを押す方法だけ知っていても、電流回路がわかっていないと正しく試験をしたと言えません。

理解を深めるためにも、回路図で電流の流れをイメージし書き出していきます。

前半で学んだことがあれば出来るはずなのですが、いざ目の前にするとなかなか難しいです。

参加者代表水島さんもホワイトボード前で奮闘です。

これが頭の中でイメージが出来れば、現場でもどこに何をつなぐか、すぐに判断できますね。

試験をする際の注意点もたくさんあります。

試験電流を流す際、少しずつ電流値が増加していきますが、それを手早くしないといけないなんて私は知りませんでした。

試験とは言っても大きな電流が流れるため手早くしないといけないんですね。

知らなかった事を知り、たくさんの方の実務の助けになったら良いなと思っています。

小冊子になるのではないかしらと思うほどに資料も多くて(なんと53ページ!)、お腹一杯になる講義です。


4.参加後のみなさまからのお声♪

過電流の基礎から限時電流整定値の設定、試験方法まで盛りだくさんの内容で素晴らしい講習だったと思います。

保護協調から見た限時、瞬時特性からの過電流継電器の整定値の求め方、考え方は大変参考になりました。

結線図がとても分かりやすかった。

整定値の計算の仕方が具体的で分かりやすかった。

やはり整定値の求め方は好評だった様で、ですよね!!と私も嬉しくなりました。

当日はたくさんの方にご参加いただきありがとうございました。

アーカイブ動画で内容をもう一度振り返りませんか♪


5.OCRを好きになれたら

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今回ご紹介した内容は更に詳しく!紹介しきれていない内容も詳しく!OCRのアレコレが詰まっています。

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これからも電気主任技術者さんの「困った!」や「わからない!」の助けとなるコンテンツを作っていけたらと思っています。

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お読みいただきありがとうございました!


【筆者情報】

ひな X(旧Twitter)
電気保安業務していない電気素人
・R3年下期電工2種、R4年電験3種試験合格
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